📜 今週の相場格言
『山高ければ谷深し』
【Stock With流の解説】 大きく上がった銘柄ほど、調整局面では深く下落しやすい、という古くからの格言です。今週はまさに、日経平均が史上最高値を更新する一方で、トヨタのような「これまでの稼ぎ頭」がじりじり売られる二極化が鮮明になった1週間でした。「全体が上がっているから安心」ではなく、銘柄ごとに「山」と「谷」を見極める必要があると痛感させられました。
今週の相場振り返り:日経平均、ついに史上最高値5万9716円!
みなさん、今週もお疲れ様でした! 今週の日本株は、なんといっても 日経平均株価が史上最高値を更新 したのが最大のトピック。週間で +1,240円(+2.12%)高、終値5万9716円という歴史的な水準で着地しました。
ただ、その中身は超偏った相場でした。
- 上昇の主役: 半導体(アドバンテスト、イビデン+12%、ラサ工+20%など)、AI関連、など個別グロース
- 取り残された主役: トヨタ自動車(なんと年初来安値を連日更新…!)
僕が「日本株の王様」として握り続けているトヨタは、6万円相場のお祭りを横目に、むしろ売り込まれる展開。先週からの含み損がさらに拡大しています…。今週は、まずこのトヨタを徹底的に分析していきます!
特集: なぜトヨタは沈んでいるのか? 〜王者の試練を徹底解剖〜
さてさて、まずは僕のトヨタの含み損をご覧ください。

日経平均が史上最高値を更新する中、なぜトヨタだけがこんなに弱いのか? 調べてみたところ、3つの構造的な要因 が重なっていることが分かりました。
🔻 下落理由①: 中東情勢混乱による「資源高 × 供給難」のダブルパンチ
イラン情勢の長期化により、ホルムズ海峡経由の物流不安が継続。原油価格の高止まり が部品コスト・物流コストを直撃しています。さらに、海外生産拠点の稼働見通しも不透明で、「供給制約 → 販売機会損失」のリスクが意識されています。日経の記事でも『安値でも「まだ買えない」トヨタ株、市場が恐れる資源高・供給難の現実』というタイトルが躍っていました。
🔻 下落理由②: 円安の追い風が「使い果たされた」
ここが一番衝撃でした。トヨタは2026年3月通期の業績見通しで 1ドル=155円 を想定していましたが、実際の平均レートは 156円程度。つまり、もう円安による業績の上振れ余地がほぼない 状態なんです。
これまでトヨタは「円安バリア」で守られてきましたが、想定レートに為替が追いついてしまったことで、さらなる円安進行がない限り、上方修正期待は持ちにくい構造に。先週まで僕が言っていた「円安バリア最強説」は、いったん一時休戦というところでしょうか…。
🔻 下落理由③: 第3四半期決算は「増収減益」で利益率が悪化
2026年3月期の第3四半期決算を改めて見ると:
- 営業収益: 38兆876億円(前年同期比+6.8%) ← 増収◎
- 営業利益: 3兆1,967億円(前年同期比-13.1%) ← 減益❌
販売台数は増えているのに、諸経費(労務費・研究開発費)の増加が利益を圧迫。さらに通期予想では 米関税の影響を考慮して減益を見込む という保守的なスタンス。この「稼ぐ力の鈍化」が、市場の評価を下げる要因になっています。
加えて、4月から佐藤恒治社長が退任し、近健太CFOが新社長に就任したばかり。新体制の手腕が見えるまで、機関投資家は手を出しにくいという事情もありそうです。
個人投資家のセンチメントもネガティブ
参考までに、個人投資家の最新センチメント(みんかぶ)を見ると、「強く売りたい」が51% と過半数。「強く買いたい」28%を大きく上回っており、目先のセンチメントは完全にネガティブに傾いています。「売り予想数上昇」ランキングでも5位にランクインしていました。
では、トヨタはどうしたら上がるのか?
僕なりに、株価反転に必要な「3つの条件」を考えてみました。
① 中東情勢の沈静化 → 原油安・供給網の正常化が一番のカンフル剤になる。
② 5月決算での通期業績修正 → 5月初旬発表予定の本決算で、関税返還による戻り益や、新体制下での合理化策が示されれば、見直し買いが入る可能性大。
③ 為替がさらに160円超の円安方向へ → 日銀の追加利上げ観測がトーンダウンすれば、再び円安バリアが復活する余地あり。
特に 5月の本決算は超重要イベント です。市場の期待が下がりきっている今だからこそ、ちょっとでもポジティブな材料が出れば、サプライズ的な反発が期待できると見ています。
🎯 僕のトヨタ戦略: 量を減らしつつ保持
含み損は痛いですが、僕は保有分を減らしながらも保持で行きます。理由は:
- 業績そのものは堅調 (販売台数は通期目標に接近)
- 下落要因の多くが「外部要因」 (関税・中東・為替)で、企業価値の毀損ではない
- すでに織り込み済みの悪材料が多く、サプライズで上振れる可能性
📰 今週の注目ニュース総まとめ
ここからは、今週僕がチェックしたニュースを一気にまとめます。トヨタ以外にも、面白い動きがいっぱいでした!
① ジム・ロジャーズ「株は持つな、今は米ドルを持て」
世界三大投資家の一人、ジム・ロジャーズ氏が「今は株を保有しないのが最善策」と断言。日経平均が史上最高値を更新する裏でこの発言、結構ドキッとしますよね。 不動産については「東京以外のエリアや、流動性の高いREIT(不動産投資信託)を検討すべき」とのこと。
そしてここからが個人的に注目した部分。先日(1月末)に金・銀などコモディティが大暴落しましたが、「地政学リスクが残り、新興国の年金基金等が金を保有するニーズは依然としてある。短期的には大きな調整があったが、長期的には保有できる」 という見解。1月にコモディティ暴落で痛い目を見た身としては、「長期目線では金もアリ」という見方は心に刺さりました。
② ワークマンの「半導体冷房服」が登場
ペルチェ素子を7カ所に搭載した、気温45度でも"寒い"という冷房服が 2万9,800円 で発売。これまで冷房服は建設現場や工場では採用が広がっていたものの、一般消費者にはまだなじみが薄かったジャンルです。
ワークマン土屋専務は 一般向け市場を1,000億円 と見積もっており、根拠は「携帯扇風機の市場規模」。今年の夏も猛暑予想なので、これは結構売れそう。ワークマン(7564)は要ウォッチ銘柄 に追加です。地味に「半導体素子(ペルチェ)」という言葉が出てくるあたり、半導体テーマとも紐づくのが面白いですね。
海外でも結構売れているらしい、、
③ 「5類型」撤廃、武器輸出を緩和(4/21)
これ、僕的に 超重要なニュース です。これまで限定されていた制約が撤廃され、護衛艦やミサイルなど自衛隊法上の武器が 原則輸出可能 に。完成品だけでなく、部品や技術提供も認めるという内容。
重工関連にはグッドニュース ですね。三菱重工(7011)、川崎重工(7012)、IHI(7013)、それから三菱電機(防衛電子機器)などが恩恵を受ける可能性大。 ただ気になるのは、日本企業は「部品の製造」が得意なだけで、完成品の組み立て競争力はどうなのか? という点。とはいえ、軍需用品は単価が非常に高いので、部品供給だけでも十分美味しいビジネスになりそうです。来週はこのテーマで銘柄掘ってみたい!
④ 米、関税の返還手続きを開始(4/21)
米税関・国境警備局(CBP)が、トランプ政権が徴収した「相互関税」の返還手続きを開始すると発表。3月4日時点で 約1,660億ドル(約26兆円) に上り、33万超の事業者が計5,300万超の輸入申告をしていました。
任天堂、豊田通商、住友化学 などの日本企業も返還の対象。中期的には日本の輸出企業にとってプラス材料ですが、手続きには時間がかかるはずなので、すぐ業績に効いてくるわけではない点に注意。トヨタにとっても薄日が差すニュースですが、株価への即効性は限定的かなと。
⑤ 25年度の貿易赤字1.7兆円、対米輸出6.6%減(4/22)
日本の25年度貿易収支は 1兆7,145億円の赤字 で、5年連続の貿易赤字。特に対米輸出が6.6%減と苦戦。トランプ関税の影響がモロに出ています。
これがまさに今週のトヨタの株価にも重しになっているニュース。ただ、上述の「関税返還」が始まれば、来年度以降の貿易収支は改善方向に向かう可能性も。逆風と追い風が同時に吹いている状態ですね。
⑥ 抹茶ブームで製茶業者の廃業最多というミステリー(4/23)
これは個人的に一番「面白いな〜」と思ったニュース。欧米や東南アジアでは今、抹茶ラテが空前の大ブーム。なのに、国内では製茶業者の廃業が過去最多になっているという矛盾した状況。
国内のお茶市場が年々縮む中、海外需要で売り上げが伸びているなら、茶業界としては願ったり叶ったりのはず。なのに廃業が増えているのは、構造的な問題(後継者不足、設備投資負担、商社が利益をかっさらう構造?)があるんでしょうね。 これ、深掘りすると面白そうなテーマ。一方で、抹茶を扱う上場企業(伊藤園、辻利、ロイヤルホールディングスのMATCHA関連事業など) には追い風になる可能性も?
📣 編集後記
日経平均が6万円目前という歴史的な相場の裏で、トヨタのような「実需の塊」が売られているのは、なんとも複雑な気持ちです。AI・半導体に資金が一極集中している今、こういう「不人気な王者」を仕込めるのは、長期目線で見ればチャンスかもしれませんね。
来週は GW突入で売買が薄くなる 時期。ボラティリティが高まりやすいので、無理に動かず、5月の本決算を待つスタンスで行こうと思います。武器輸出緩和と抹茶ブームのテーマは、来週リサーチを進めてみます!
それでは、良い週末をー!!
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