今週の相場格言
> 『人の行く裏に道あり花の山』
【Stock With流の解説】
みんなが熱狂している方向(=AI・半導体)とは反対側にこそ、利益の山がある、という有名な投資格言です。日経平均が史上最高値圏を駆け上がる一方で、出遅れているTOPIXの主力どころ(トヨタ・商社・銀行)にこそ、次のチャンスが眠っているのではないか。今週はまさにそんな「裏道」を意識した1週間でした。
---
今週の相場振り返り
みなさん、今週もトレードお疲れ様でした!
今週は、**ソフトバンクGの純利益5兆円**という「日本企業史上最高」のニュースに沸きました。一方で、米CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回る上昇を見せて利下げ期待が後退し、ハイテク全体には少し冷や水が浴びせられたような展開でしたね。
「AIに乗るか、乗らないか」というよりは、**「AIに乗っていない銘柄をどう拾うか」**を考えさせられる1週間でした。
---
今週のピックアップ
今週は、僕が保有している中から ソニーグループ(6758) と 三井物産(8031) の2銘柄を深掘りしていきます!
---
銘柄深掘り①:ソニーグループ(6758)〜「2軸経営」の真価〜
まずはソニーから。エントリーポイントと現在の状況はこんな感じです!


今週、ソニーに関して個人的に「アツい!」と感じたニュースがありました。
Crunchyrollが2,000万会員突破
ソニーは2026年3月期の決算で、北米向けアニメ配信サービス**「Crunchyroll」の有料会員が2,100万人を突破**したと発表しました。
買収後の2021年夏は500万人、2023年3月で1,070万人だったのが、**5年で約4倍**まで成長。「鬼滅の刃」のような自社IPの独占配信が大ヒットしており、**企画製作から流通まで一貫して自社で抑えている**点が強烈です。
ソニー強気の根拠:「半導体 × エンタメ」の2軸
僕がソニーを保有している理由は、まさにこの**「2軸経営」**にあります。
- イメージセンサー事業:スマホカメラの「目」を作る世界トップシェア事業。スマホ需要が落ち着いた今、次は**車載・産業用ロボット・AIカメラ**といった「次のブーム」を狙える土壌があります。
- エンタメ事業:ゲーム(PlayStation)、音楽、映画、そして今回のアニメ配信。**世界中で課金される“現金製造機”**がいくつも回っています。
片方が調整しても、もう片方が支える構造。これがソニーの強さで、長期保有に向いていると思っている理由です。
戦略
PS5の半導体コスト高という逆境により低値圏なのである程度強気で買い増しのタイミングをうかがっていこうと思っています!
---
銘柄深掘り②:三井物産(8031)〜出遅れ商社の逆襲を狙う〜
続いて、僕がここからの巻き返しを期待しているのが**三井物産**です。


なぜ今、商社株なのか?
今週の東洋経済の記事でも指摘されていましたが、現状は**日経平均だけが先行して上がり、TOPIXは出遅れ**という構図です。そして、TOPIXの主力は**トヨタ・商社・銀行**。
つまり、TOPIXが巻き返すなら、商社株は必然的に主役の一角になる、ということです。
鉄壁の安心材料:バフェット銘柄
商社株を語る上で外せないのが、**バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの保有**です。
先日のニュースでは、バークシャーが**住友商事と丸紅で保有比率を10%超え**まで引き上げたことが報じられました。三井物産・三菱商事・伊藤忠とあわせて、5大商社すべてで存在感を強めています。
世界トップの投資会社が「長期で買い増し続けている」という事実は、個人投資家にとって非常に心強いシグナルです。
懸念点:原油高はプラスにもマイナスにも
ただし、今は**米CPIが前年同月比3.8%**と予想超えで上昇しており、その背景には**中東情勢による原油高**があります。商社にとって資源高は基本的に追い風ですが、行きすぎた物価高は世界景気を冷やすため、**「ほどよい資源高」**で止まってくれるのが理想です。
戦略
三井物産は、**TOPIX巻き返しのタイミングに合わせてコツコツ買い増ししていく**方針です。バフェット銘柄であるという安心感を活かして、長期目線で握っていきます。
---
今週のその他注目ニュース
① ソフトバンクG、純利益5兆円の衝撃 SBGの2026年3月期純利益が、前期比約4.3倍の**5兆22億円**で日本企業として過去最高を記録しました。**オープンAIへの出資だけで6.7兆円の投資利益**という、もはや投資ファンドのような決算です。 ただ、累計10兆円規模をオープンAIに投じる計画でもあり、**ハイリスク・ハイリターン**であることは変わりません。「夢を買う」銘柄なので、僕は買うとしてもポジションサイズは控えめにします。
② トヨタ新CEO、逆風下でも「攻め」 トヨタは今期、純利益が前期比22%減の**3兆円見通し**。米国関税で1兆3800億円、中東情勢悪化で6700億円の減益要因という、まさに**逆風のフルコース**です。 それでも近健太新CEOは、**7年連続増配・研究開発費は過去最高の1兆6000億円**と「守りに入らない」姿勢を打ち出しました。**関税と中東を“常態化”として織り込んだ上での見通し**なので、この前提が改善すれば一気にアップサイドが期待できます。トヨタは引き続きホールドです。
③ 中国政府、自動運転を「全てストップ」 百度のロボタクシー約100台が一斉停止した事故をきっかけに、中国政府は自動運転車の**新規ライセンス発行を無期限で停止**しました。Pony.aiやWeRideの株価は即日下落。 ただ、自動運転は**「踊り場を繰り返しながら成熟していく」**もの。むしろこういう調整局面こそ、長期視点では仕込み場になり得るかもしれません。
④ 高市政権「武器輸出解禁」関連 高市政権下で**防衛装備移転三原則の運用指針が改正**され、これまで5類型に限定されていた武器輸出が大幅に緩和されました。三菱重工・川重・IHIといった王道だけでなく、**東京計器(7721)**のような船舶用ジャイロコンパスや航空機用レーダー警戒装置を作るニッチな精密機器メーカーにも追い風が来そうです。2026年3月の高値から20%下げているので、押し目買い候補としてウォッチします。
⑤ 米CPI、3.8%上昇で利下げ期待後退 4月の米CPIは**前年同月比3.8%上昇、コアも2.8%上昇**と予想超え。**原油高(ホルムズ海峡の混乱)**が主因です。市場では年内利下げ期待が後退し、**金利据え置き方向**に見方が変わってきました。 これはハイテク株には逆風ですが、**バリュー株(商社・銀行・自動車)には追い風**になり得る環境です。今週のテーマである「裏道」とも整合します。
---
編集後記 AIブームの最先端に乗るのも投資のひとつの形ですが、**人が見ていない場所にこそ、リスク・リワードの優れた機会**があると個人的には思っています。 今週は売買せず、ソニーと三井物産という**「2軸の異なる強さを持つ銘柄」**をじっくり振り返れたのは良い時間でした。 来週は米中首脳会談や日本企業の決算が続きます。引き続き、相場の波を一緒に乗りこなしていきましょう! コメント・ご意見はDMまでお待ちしています。 それではまた来週!
この続きは有料コンテンツです
記事を購入するか、プレミアムプランに加入してお楽しみください。